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4.7 サーバー上のGit - GitWeb

GitWeb

プロジェクトへの基本的な読み書きおよび読み取り専用アクセスができるようになったので、シンプルなWebベースのビジュアライザーを設定したいと思うかもしれません。Gitには、その目的で使われることがあるGitWebというCGIスクリプトが付属しています。

The GitWeb web-based user interface
図49. GitWebのWebベースユーザーインターフェース

プロジェクトでGitWebがどのように見えるかを確認したい場合、システムにlighttpdwebrickのような軽量Webサーバーがあるなら、Gitには一時インスタンスを起動するコマンドが付属しています。Linuxマシンでは、lighttpdがよくインストールされているため、プロジェクトディレクトリでgit instawebと入力することで実行できるかもしれません。macOSを実行している場合、LeopardにはRubyがプリインストールされているので、webrickが最良の選択肢かもしれません。非lighttpdハンドラーでinstawebを開始するには、--httpdオプションを付けて実行できます。

$ git instaweb --httpd=webrick
[2009-02-21 10:02:21] INFO  WEBrick 1.3.1
[2009-02-21 10:02:21] INFO  ruby 1.8.6 (2008-03-03) [universal-darwin9.0]

これにより、ポート1234でHTTPDサーバーが起動し、自動的にそのページを開くWebブラウザが起動します。これは非常に簡単です。作業が終わり、サーバーをシャットダウンしたい場合は、同じコマンドを--stopオプションを付けて実行できます。

$ git instaweb --httpd=webrick --stop

チームのために、あるいはホストしているオープンソースプロジェクトのために、Webインターフェースを常にサーバー上で実行したい場合、通常のWebサーバーでCGIスクリプトを提供できるように設定する必要があります。一部のLinuxディストリビューションには、aptdnf経由でインストールできるgitwebパッケージがあるので、まずそれを試してみるのも良いでしょう。GitWebを手動で素早くインストールする方法を説明します。まず、GitWebが付属しているGitのソースコードを取得し、カスタムCGIスクリプトを生成する必要があります。

$ git clone https://git.kernel.org/pub/scm/git/git.git
$ cd git/
$ make GITWEB_PROJECTROOT="/srv/git" prefix=/usr gitweb
    SUBDIR gitweb
    SUBDIR ../
make[2]: `GIT-VERSION-FILE' is up to date.
    GEN gitweb.cgi
    GEN static/gitweb.js
$ sudo cp -Rf gitweb /var/www/

GITWEB_PROJECTROOT変数を使用して、コマンドにGitリポジトリの場所を伝える必要があることに注意してください。次に、ApacheがそのスクリプトにCGIを使用するように設定する必要があります。そのためには、VirtualHostを追加できます。

<VirtualHost *:80>
    ServerName gitserver
    DocumentRoot /var/www/gitweb
    <Directory /var/www/gitweb>
        Options +ExecCGI +FollowSymLinks +SymLinksIfOwnerMatch
        AllowOverride All
        order allow,deny
        Allow from all
        AddHandler cgi-script cgi
        DirectoryIndex gitweb.cgi
    </Directory>
</VirtualHost>

繰り返しますが、GitWebはCGIまたはPerlに対応した任意のWebサーバーで提供できます。もし他のものを使用したい場合でも、設定は難しくないはずです。この時点で、http://gitserver/にアクセスして、オンラインでリポジトリを表示できるはずです。

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